筑波大学・茨城県立医療大学合同TBL (Team-based learning)を実施しました

超高齢社会を迎え医療ニーズが増大する中、医療専門職には既存の役割分担を超えて、チームで連携・協働する力が求められます。連携・協働する能力は、学生時代から専門の異なる学生同士が共に学ぶことを通して身につけることが必要です。
平成25年10月31日、保健医療福祉分野に関わる各職種が連携し全人的な患者のケアを実践する重要性を理解することを目的とした筑波大学・茨城県立医療大学合同TBL (Team-based learning)を実施しました。対象は、筑波大学医学群医学類2年生と茨城県立医療大学看護学科・理学療法学科・作業療法学科・放射線技術科学科2年生です。今回は茨城県立医療大学では選択授業ということで、18名の学生さんが参加してくださいました。
TBLは大教室内でクラスを少人数のグループに分けて、グループ作業と教員からの講義を繰り返す方法です。能動的・協調的な学習を促す少人数グループ学習のメリットを活かしながら、大規模なクラスを少数の教員で運営でき、専門分野の教員から即座にフィードバックを得ることができる、教育効果の高い学習方法です。
はじめにコースの目的、学習の進め方についてオリエンテーションが行われました。

 

 

 

 

 

 

次にアイスブレイクが行われました。筑波大学・茨城県立医療大学の混成グループでは初対面の学生同士でしたが、すぐに打ち解けることができたようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

アイスブレイクで盛り上がった後、予習課題についての個人テストが行われ、次に同じ課題についてグループで回答します。

 

 

 

 

 

 

個人テスト、グループテストで準備状態を確認後、ケースシナリオが提示されました。「患者家族はどんな不安を抱えているのだろうか。どのようなサポートが必要なのだろうか。」グループで討論します。

 

 

 

 

 

 

教員チームも連携して取り組みました。

 

 

 

 

 

 

学生からは、「県立医療大学の学生さんと話し合うことで、理学療法士・作業療法士の仕事や意見を知ることができ、良い経験になった。」「他の学科の人とこういった形で交流することは、筑波大学だけでもほとんどないので、とても有意義だった。もしまたこのような機会があるとしたら、もっとそれぞれが専門科目を学んだあと(4年生とか)にできたら良いと思う。楽しくやることができた。」等の意見がみられました。

今回は茨城県立医療大学の学生の人数が限られていたこともあり、医学生のみのグループでは専門の異なる学生と十分な意見交換ができなかったと思いますが、それでも積極的に取り組む医学生の姿を、とても誇らしく感じました。来年度は茨城県立医療大学でも必修科目となり170名の茨城県立医療大学学生を迎えます。今年度の経験を活かし、より充実した時間を過ごせるよう、準備していきたいと思います。
(前野貴美)