文部科研費助成事業に採択されました!

 このたび、文部科研費(基盤C)として、「外来診療支援システムの開発と検証-良質な外来診療と時間短縮の両立を目指して-」(研究代表者:前野哲博)が採択されました。

 この研究は、患者が自分の症状についてタッチパネルを用いて回答を入力していくと、その入力情報にあわせて次の質問項目がダイナミックに変わっていき、最終的に、臨床決断に必要な情報をできるだけ網羅的・効果的に自動で収集できる外来診療支援システムの開発を目指すものです。

 どんなに技術が進歩しても、医師の代わりにコンピュータが診断できるようになることはないと思いますが、臨床決断に必要な情報を効率よく集めることで外来診療を支援するシステムならば、現在の技術でも十分実現可能ではないかと考えたことが本研究のきっかけです。

 本システムが実用化できれば、待ち時間の短縮、医療者の省力化および重症患者のトリアージに役立つことが期待されます。また、専門知識がなくても使えるため、看護師、薬剤師、救急隊などが利用することで、コンビニ受診の抑制にも有用と思われます。さらに、外来シミュレーション教育や、臨床推論モデルに関する研究におけるデータ収集など、医学教育や臨床研究の分野にも応用していくことを視野に入れています。