シラバス
目標
一般目標(GIO)
地域医療・総合診療・家庭医療、医学教育分野の領域において、研究テーマの設定、研究の計画・実施、結果解析、論文発表のプロセスの実践を通して、自らのフィールドにおいて研究を実施できる能力を修得する。
行動目標(SBO)
- 地域医療教育学に関するリサーチクエスチョンを立て、仮設を科学的に立証するための研究デザインを組むことができる。
- 調べたいテーマに関する先行研究を収集し、論文の批判的吟味を行って自らの研究計画に生かすことができる。
- 臨床疫学・医療統計学の基本的な知識を修得し、研究に用いることができる。
- 研究倫理の基本的な概念を理解して、倫理委員会に申請し、承認を得ることができる。
- 研究実施に必要なフィールドの確保、関係各部署との交渉および調整ができる。
- 得られたデータを適切な方法で分析し 結果を解釈できる。
- 論旨の明確な論文を執筆でき、査読に適切に対応できる。
方略
1.リサーチセミナー
(1)研究計画進捗発表 | ||
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位置づけ | 各自の研究計画・実施状況について全員で共有、ディスカッションを行う。 | |
概要 | 【日時】隔週金曜日 14:30~16:30 【担当】メンバー全員(大学院生・教員)が担当 【内容】各自の研究計画、実施状況についての発表と討論(1人50分×2名/1回) |
(2)勉強会 | ||
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位置づけ | 地域医療教育学に関する研究を実施する上で必要な地域医療教育学、研究デザイン、臨床疫学、統計学等を学ぶ。 | |
概要 | 【日時】隔週金曜日 13:30~14:20 【担当】主に大学院生が担当するが、内容によっては教員が担当または助言 【内容】研究デザイン、臨床疫学、統計学等 |
(3)抄読会 | ||
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位置づけ | 各自の研究分野のUpdateおよび批判的吟味のトレーニングのために抄読会を行う。抄読会で選択する論文は基本的には英文論文とする。 | |
概要 | 【日時】リサーチセミナー開催日に不定期で実施 【担当】主に大学院生が担当 【内容】各自の研究分野の関連文献の紹介・批判的吟味。事前に教員の指導を受けた上で発表 |
2.研究勉強会(筑波総合診療グループ全体を対象)
位置づけ | 臨床研究を計画するプロセスを通して研究方法を深く理解し、各自の研究テーマに活かしたり、日常診療におけるEBMの実践に役立てることを目的とする。 |
概要 | 【日時】不定期 【担当】教員または外部講師 【内容】研究を実施する上で必要な臨床疫学、統計学等についてのレクチャーおよび各自の研究計画の発表、討論 |
3.個別指導
位置づけ | 大学院生の研究計画について、担任による個別指導の下に進める。 |
概要 | 【日時】大学院生と担任間で協議して随時設定 【担当】大学院生の研究テーマに合わせて担任を決め、当該テーマに関する研究指導を行う。 【内容】実際の研究計画について、担任の個別指導のもと、大学院生は研究テーマの設定、先行研究のレビュー、研究計画書の作成、倫理委員会の申請、研究の実施(データ収集)、統計解析、論文執筆および投稿の手順で進める。 |


リサーチセミナーの様子
評価
1.形成的評価
学年ごとに指導教員が到達度の評価を行う。各学年の到達度の目安は以下の通りとする。
1年次 | 地域医療教育学分野の研究に関する基本的知識を修得していること。 各自の研究テーマが決定され、それに関連する先行研究のレビューが終わっていること。 |
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2年次 | 研究プロトコルを完成させ、実際に研究が実施できていること。 卒業に必要な30単位を取得していること。 |
3年次 | データ収集を終え、論文を完成させて投稿が終わっていること。 |
4年次 | 投稿論文がアクセプトされ、学位論文が完成していること。 |
2.総括的評価
4年次修了までに、以下の条件を満たしていること
- 卒業に必要な単位(30単位)を取得していること。
- 筆頭著者としてMEDLINEに掲載される雑誌に英語論文を発表していること。
- その他、筑波大学大学院人間総合科学学術院医学系学位プログラムの審査に合格していること。