私たちは教育を通して地域医療に貢献します

地域医療教育

私たちが担当している地域医療教育プログラムの詳細をご紹介します。

1年次春学期
2年次:医療概論Ⅱ
3年次:医療概論Ⅲ
4年次春学期
5年次後半~6年次前半
6年次

1年次春学期

1年次春学期

1)早期体験実習
●医療・福祉施設でのふれあいなど

附属病院での外来エスコート実習、高齢者妊婦体験、模擬患者とのコミュニケーション実習の他、実際に県内の地域の福祉現場にでかけ訪問看護・特別養護老人ホームなどで看護・医療関係職種の仕事を手伝い、地域の施設における様々な職種の仕事を体験する2日間の実習などを行います。

2年次

1)医療概論Ⅱ
1)-1「在宅ケア」

地域医療教育ステーション(大和クリニック、セントラル総合クリニックなど)の協力を得て、在宅ケアを受ける実際の患者さんのストーリーに基づき教材とした「シナリオ」を用いて、小グループ討論テュートリアル形式での模擬ケアカンファレンスを行います(1週間)。その後、夏休み期間を用いて、地域医療実習として地域医療教育ステーションとその協力施設において、診療所の見学実習を行います。(半日~1日)

2年次

1)-2プロフェッショナリズム

なぜ医師になりたいと思ったのか?、医学生として信頼に値する行動は?などの問いかけから、臨床教育現場でよくある場面の事例検討を通じ、医師のプロフェッショナリズムについて学び、医学生としての行動範囲、mission statementを作成します。

1)-3茨城県立医療大学との合同Team-Based Learningによる職種間連携教育

在宅ケアをテーマに、小グループ討論テュートリアル形式で模擬ケアカンファレンスを行います。県立医療大学保健医療学部4学科(看護、理学療法、作業療法、放射線技術科学)2年生と合同で半日かけて、多職種混成グループで事例を検討し、ともに学びあいます。

3年次

1)医療概論Ⅲ-1 地域ヘルスプロモーション/行動医療学

行動医療学の基本、生活習慣病予防の基礎知識や、地域ヘルスプロモーション活動の実際などについて講義で学んだ後、学生は自分の興味のあるテーマを1つ選択して、4日間かけて実際に地域で実施する健康教室の企画・準備を行います。 その後、実際に地域にでかけ、地域コーディネーターの指導の下で学生自ら健康教室を実施するコースです。
テーマ例:小中学生に対する喫煙予防教育、介護予防、生活習慣病予防、離乳食支援 ほか

3年次

2)医療概論Ⅲ-2 ケア・コロキウム(チーム医療演習)

医学群3学類(医学類・医療科学類・看護学類学生)と東京理科大学薬学部の学生で構成された小グループで、チーム医療・患者のケアをテーマとした討論をPBLテュートリアル方式で行う1週間のコースです。地域医療現場の事例を用いたシナリオも複数提供しています。

3年次

4年次前半

4年次前半

4年次前半

1)クリニカル・クラークシップ準備教育
●症候・病態からのアプローチ

頭痛・嘔気・意識障害・全身倦怠感・発熱などの症候について、臨床決断や鑑別診断の考え方を含めて学ぶコースで、レクチャーとグループ討論を組み合わせた参加型の演習で、3症候についてはTeam Based Learning方式で実施しています。

●小活講義

3年生までで基礎医学、臨床医学、社会医学の一通りのコースが終了し、その後4年生で臨床実習前に学ぶべき項目をテーマに組まれている講義です。総合診療科では、「老化」の講義を担当しています。

●診察法演習、PreCCなど

臨床実習に必要となる技能としての演習・実習については、EBM演習の他、診察法演習として医療面接、身体診察総論、バイタルサイン、診療録記載、プレゼンテーションなどのクリニカル・クラークシップに進む前に必要なスキルを学ぶための演習を行います。

4年次前半

●医療概論Ⅳ

上記の診察法演習において基本的な医療面接のスキルを学んだ上で行う、医療面接アドバンストコースとして位置づけられるインフォームド・コンセントを意識した模擬患者さん参加型の医療面接実習を、当科スタッフがコーディネートして実施しています。この他に、地域医療現場での事例を用いた臨床倫理の演習を担当しています。

5年次後半~6年次前半

5年次後半~6年次前半

1)総合診療科クリニカルクラークシップ/医療概論Ⅴ

全員の学生に対して、大学総合診療科(1週間)と県内の診療所・中小病院での実習を組み合わせた4週間の茨城県内の地域医療実習を行っています。大学附属病院総合診療科実習(必修)では、臨床推論のトレーニングを重点的に行う他、外来実習においてビデオ撮影を行ってフィードバックを行うとともに、EBM、緩和ケア、コミュニケーションに関する演習も取り入れています。また、筑波メディカルセンター病院の外来や緩和ケアでの実習も行っています。医療概論Ⅴとして、2-3週間地域医療教育ステーションをはじめとする茨城県内の実習協力施設(診療所・小病院)において、実習を行っており、神栖市と北茨城市では地域フィールドワークや健康教育実習も含めた実習を行っています。詳細は寄付講座地域医療教育学(神栖)北茨城地域医療ステーションを参照して下さい。
*本実習の詳細はこちら(筑波大学医学群医学類の教育プログラムのサイト)を参照ください。
*実習初日と最終日は大学にてオリエンテーションと総括を実施しており、その取り組みの一部(Significant Event Illustration、健康の社会的決定要因プログラム)について第9,10回日本プライマリ・ケア連合学会にて発表しました。ポスターはこちらから。
総合診療科実習振り返りにおけるSignificant Event Illustration の試み[PDF]
総合診療科実習における『健康の社会的決定要因』に関する教育プログラム導入の経験[PDF]

4~5年次

2)地域病院クリニカル・クラークシップ

5年生の後半~6年に、全員の学生*に対し4週間の地域病院クリニカル・クラークシップとして、水戸協同病院(筑波大学付属病院水戸地域医療教育センター)などの茨城県内の実習協力病院において希望の診療科の実習を行うプログラムです。
*研究者養成コースの学生を除く。

3)選択クリニカルクラークシップ

臨床実習の後半(通常のほぼ全ての診療科におけるCCを終了した時期)に、じっくりと学びたい診療科を選び実習するもので、総合診療科では、総合診療・地域医療に関する分野でより重点的に学びたいテーマ、フィールドについて個々の学生のニーズにあった実習を教員と相談し計画し、実施します。北海道から沖縄まで全国の様々な地域で活躍する医療機関で実習を受け入れていただき、学生は大きな学びを得ています。この実習で学んだことについて、6年次7月に学年全体でCCにおける学びに関すCCポスター発表会を行っており、地域医療の現場での学びをポスター形式で発表しています。

実習協力施設の例

上川医療センター、更別村国保診療所(北海道)、水戸協同病院総合診療科、国立霞ヶ浦医療センター総合診療科、筑波メディカルセンター病院緩和医療科(茨城県)、国立病院機構栃木医療センター(栃木県)、東京ほくと医療協同組合(王子生協病院ほか関連診療所)、東京城東病院、大島医療センター、神津島診療所(東京都)、あおぞら診療所、花の谷クリニック、わざクリニック(千葉県)、川崎セツルメント診療所、あさお診療所(神奈川県)、諏訪中央病院総合診療科(長野県)、御前崎家庭医療センター、森町家庭医療クリニック(静岡県)、揖斐郡北西部地域医療センター、白川診療所(岐阜県)、オレンジホームケアクリニック(福井県)、小値賀診療所、上五島病院(長崎県)、沖縄県立宮古病院、沖縄県立八重山病院附属波照間診療所、西表診療所(沖縄県)

(実習受け入れ施設のスタッフの皆様、ご指導を誠にありがとうございます)

クリニカル・クラークシップポスター発表テーマ例

・貧困の問題に対する医療者側の介入
・人が死を目前にしたときにもつスピリチュアルペインについて~医療者としての向き合い方
・医療者として予後の告知とどう向き合うか
・離島におけるポピュレーションアプローチの有効性と実用例
・宮古島における生活習慣病のリスクファクターの原因と対策

6年次

1)自由選択実習

将来のキャリアを念頭におき、学生自身が実習をプランする実習で、地域医療・僻地医療現場に興味を持つ学生は、それに即した実習を行っています。医学類で実施する選考会に合格した者は海外の施設で実習することができ、総合診療科の教員がメンターを担当し、Oregon Health Science University Department of Family medicineやSingapore General Hospital,Department of Family medicine and Continuing Careなどでの実習のサポートをしています。

6年次

2)総括講義

卒業前の4ヶ月にわたる講義シリーズです。私たちは医療総論コースにおいて、EBM、緩和医療、生活習慣病予防の講義を行っています。

〒305-8575
茨城県つくば市天王台1-1-1
筑波大学 人間総合科学研究科 地域医療教育学

私たちは教育を通して地域医療に貢献します