私たちは教育を通して地域医療に貢献します

地域医療教育ステーションとは

1.導入の経緯

地域医療は、地域で学ぶ

これまでの卒前医学教育のほとんどは大学内で行われてきましたが、地域医療教育は、決して教室での講義や病棟での実習だけで学べるものではありません。実際の地域医療の現場で、現実を見て、地域住民と触れあい、地域で働く多職種の業務と連携を体験しながら学ぶことが必要不可欠です。

見学だけでは効果的な教育はできない

近年になって、地域医療教育の重要性に注目が集まるようになり、全国の大学で地域で学ぶ教育カリキュラムの導入が進みました。しかし、実際には教員は同行せず、地域医療で働いている医療者に依頼して行う実習が多いため、現場の教育資源も十分ではなく、見学を中心とした受動的・一時的な教育にならざるを得ませんでした。その結果、地域医療の特性や魅力を十分に伝えられているとは言い難いのが現状でした。

最適の教育フィールドと充実した指導体制の両立

そこで、茨城県と筑波大学では、地域医療教育に最も適したフィールドで、充実した指導体制を実現するための仕組みとして、2006年より全国に先駆けて「地域医療教育ステーション事業」を導入しました。

2.地域医療教育ステーションとは?

いばらき地域医療研修ステーション(2006-2013)

県内で精力的に地域医療に取り組んでいる診療所を研修ステーションとして指定し、そこに専任の指導医を派遣して学生・研修医の地域医療教育にあたる事業です。指導医の人件費は茨城県が負担し、指導医の雇用や教育カリキュラムの導入、学生の派遣などは筑波大学が担当するという仕組みでした。

里美、大和、かさま、利根地域医療教育ステーション(2014-)

県による、いばらき地域医療研修ステーション事業の満了にともない、2014年度から笠間市によるかさま地域教育ステーション事業が始まり、他の3施設とも協力を継続して、学生、研修医の地域医療教育、後期研修医の家庭養成教育に取り組んでいます。それぞれのの名称は、里美地域医療教育ステーション(大森医院)、大和地域医療教育ステーション(大和クリニック)、かさま地域医療教育ステーション(笠間市立病院)、利根地域医療教育ステーション(利根町国保診療所)です。

神栖地域医療教育ステーション(2010-)

2009年度に茨城県地域医療教育学附属講座が筑波大学に設置され、地域医療教育拠点病院として神栖済生会病院が指定されました。これに加えて2010年度から神栖市による神栖地域医療研修ステーション事業、神栖市ヘルスプロモーション事業が始まり、神栖済生会病院を拠点にしない諸機関の協力を得て、学生の地域医療教育を行っています。

北茨城地域医療教育ステーション(2012-)

2012年度からは北茨城市による北茨城地域医療教育ステーション事業(2014年度から北茨城地域量教育ステーション事業に名称変更)が始まりました。拠点となる北茨城市立総合病院は2014年11月に新築移転し北茨城市民病院となって、ここを拠点に市ぐるみで学生・研修医の地域医療教育を行っています。また2015年度には(仮称)北茨城市家庭医療センターが設置され、大学と協力して本格的な家庭医養成教育を始める予定です。

地域医療で活躍する医療人を養成する「場」の構築

3.教育体制

各ステーションでは大学から派遣された専任の指導医が現地で直接指導に当たるため、オリエンテーションや振り返り、訪問診療のケース紹介、住民対象の健康教室の準備指導、現地でのレクチャーなど、きめ細かな効果的な教育を実践しています。
このような教育環境が整備されたことを受けて、筑波大学医学群医学類では、1年生が1日、5年生が1週間、すべての医学生(一学年約100名)がこれらのステーションで実習しています。 (実習の一部は協力施設である、宮田医院サンシャインクリニックに依頼して実施しています。)2009年度からは、家庭医を目指す後期専門研修医の派遣が始まり、即戦力として地域医療に貢献するとともに、屋根瓦方式の教育体制を構築してさらなる教育の充実に努めています。

〒305-8575
茨城県つくば市天王台1-1-1
筑波大学 人間総合科学研究科 地域医療教育学

私たちは教育を通して地域医療に貢献します